「週20時間未満なら社会保険に入らなくていい」は本当?
「社会保険に入りたくないので、週20時間未満にしてもらっています!」
パート・アルバイトの方から、こんなお話を聞くことがあります。
たしかに、社会保険を考えるうえで「週20時間」は重要な数字です。
でも……。
「20時間未満なら絶対に大丈夫!」
と思っているなら、ちょっと待ってください!
実は、そう単純な話ではないんです。
「今週は20時間未満でした!」では判断できません
まず大切なのは、原則として実際に働いた時間だけでなく、雇用契約上の「所定労働時間」を確認すること。
たとえば、
契約:週20時間
今週の実働:18時間
この場合、
「今週は18時間だったので、社会保険には入らなくていいですよね?」
……とはなりません。
契約上の所定労働時間が週20時間以上で、ほかの加入要件も満たしていれば、加入対象になります。
たまたま仕事が少なかったからといって、加入しなくてよくなるわけではないんです。
じゃあ、契約を19時間にすればいい?
「それなら契約を週19時間にしておけばいいんじゃない?」
そう考えたくなりますよね。
ところが、
契約:週18時間
実際:毎週22時間
だったらどうでしょう?
「契約書には18時間って書いてあります!」
……それだけでは終わりません。
実際の労働時間が継続的に週20時間以上になっている場合、加入要件を満たすか確認が必要です。
所定労働時間が週20時間未満でも、実際の労働時間が連続する2か月にわたって週20時間以上となり、その後も同様の状態が続く、または続くと見込まれる場合は、原則として3か月目から加入対象となります。
「契約書の数字さえ19時間ならOK!」というわけではないんですね。
さらに出てくる「4分の3」という数字
社会保険には、週20時間の基準以外にも「4分の3基準」があります。
同じ会社の通常の労働者と比べて、
- 週の所定労働時間
- 1か月の所定労働日数
の両方が4分の3以上であれば、原則として社会保険の加入対象です。
つまり、週20時間未満でも、4分の3基準を満たせば加入対象になることがあるんです。
社会保険には、入口が一つだけではないんですね。
そして、話をややこしくする「○○万円の壁」😢
「扶養の範囲内で働きたい!」
「年収を抑えたい!」
パートの働き方には、いろいろな壁が登場します。
でも、ここで大切なのは、税金と社会保険は別の制度だということ。
税金がかからない範囲だからといって、社会保険にも加入しなくていいとは限りません。
また、健康保険の扶養に入れるかどうかも、勤務先で社会保険の加入要件を満たすかどうかも、それぞれ別に確認する必要があります。
年収の数字だけで判断するのは危険です!
社会保険に入らなければ、保険料はゼロ?
ここも忘れてはいけないポイントです。
勤務先の社会保険に加入せず、家族の健康保険の扶養にも入れない場合は、原則として国民健康保険などに加入することになります。
また、配偶者の扶養から外れた場合、年齢などの条件によっては、国民年金の保険料も自分で負担する必要があります。
つまり、
「会社の社会保険に入らなければ、保険料を払わなくていい!」
……というわけではありません。
勤務先の社会保険に入るのか、家族の扶養に入るのか、それとも国民健康保険などに加入するのか。
保険料の負担まで考えておきたいですね。
まとめ:「週20時間」だけで決めつけない!
社会保険の加入を考えるときは、次のポイントを確認しましょう。
- 雇用契約上の所定労働時間
- 所定労働日数
- 実際の勤務状況
- 勤務先の社会保険の適用状況
そして、税金や扶養の基準も混同しないことが大切です。
「社会保険に入りたくないから、とりあえず19時間にしておこう!」
……と決める前に、まずは自分の労働条件通知書や雇用契約書をチェックしてみてください。
20時間を超えたら即アウト、20時間未満なら絶対セーフ。そんな単純な話ではありません。
130万円、150万円、180万円など、気になる壁も盛りだくさん!
自分に当てはまる基準を確認して、働く時間だけでなく、税金や保険料も含めて、自分に合った働き方を考えましょう。

